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  • 2012/09/09/Sun 13:56:55
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今そこにいる妹11

「ピンポーン」

その音は静かな邸内に響き渡った。
灯りが点き、皆起き上がった。
(誰かしら?)(融おじさまじゃ)(柏木さんかもよ)
薔薇さま方のささやき声が聞こえた。
清子おばさまはiPadの画面を見ると、すぐに解錠したようだった。

しばらくして玄関でのやり取りがスピーカーから流れた。
「おめでとうございまーす」
「おばさま、ごめんなさいこんな遅くに」
「スキーバスが遅れたのは私達の責任じゃないじゃん」
声を聞いて、祥子さまと白薔薇さまが同時に叫んだ。
「「お姉さま!!」」
一人の声は私にもわかった。あれは聖さまだ。
紅薔薇さまと白薔薇さまは、いそいそと玄関に向かった。
その時、私は腕をつかまれた。祥子さまだった。
横には黄薔薇さまが悪い笑顔で座っておられた。
「XXXちゃん、黙って押し入れに入っててくれない?」
ーああ、そういう事ですか。
もう一人にドッキリを仕掛けるつもりなのだ。
元薔薇さまと、現薔薇さまの命令とあれば否応もなかった。
私は寝入り端を起こされてぼんやりした頭で、押し入れの中に這って行った。
さすが小笠原家は押し入れも広い。
あれだけの人数分出してもまだ予備の布団が残っていた。
思っていたより、ずっと快適な空間だった。
襖はほんの少しだけ隙間を開け覗けるようにした。
ほどなく二人の女性が和室に入ってきた。
(へーあれが、蓉子さまかあ)
史上最強の薔薇さまと聞いていたが、想像していたよりずっとエレガントで
大人っぽい女性だった。紅薔薇さまがそれは嬉しそうにまとわりついていた。
服装からスキー帰りだと思われた。
「はい、これが祥子のリクエストのお土産」
聖さまが包装紙に包まれた箱をバッグから出された。
「へーお口の肥えた祥子さまが、わざわざリクエストされるなんて、
よほど美味しいんでしょうね」黄薔薇さまがのぞきこんだ。
「早速、頂きましょうか?」黄薔薇さまは共犯意識からか祥子さまにべったりだ。
「あ・・これはお抹茶と一緒にいただきましょう」祥子さまは複雑そうな顔で答えた。
これからどうドッキリを仕掛けるか思案されているのだろうか?

すると蓉子さまが不思議そうに尋ねられた。
「清子おばさまも皆と一緒にお休みに?」
「え?何故そう思うの?」

「だって、布団の数が人数分ぴったりですよ?」

(うっ鋭い!)
祥子さまと黄薔薇さまのこめかみから、タラリと汗が流れたように思えた。
「あー、私達の為に余分に敷いていてくれたんじゃないの?」
聖さまが何か察したようにフォローを入れた。
「・・一人分だけ?それにもう誰か寝たみたいだし」
あー、もうなんかグダグダだ。私も隠れているのが馬鹿馬鹿しくなった。

その時、紅薔薇さまがお姉さまと親友の窮地を察してか、
とんでもないことを言い出された。

「あの、これはさっきまで柏木さんが夜這いに来られてて」

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