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  • 2012/08/13/Mon 10:25:10
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今そこにいる妹9

さて、楽しかったゲームの時間も終わり、私は白薔薇チームから紅薔薇チームへと復帰した。
古巣に戻って、ほっとした気分だった。
「お姉さま―」対戦中は側に寄る事もかなわなかったので、思いっきり瞳子お姉さまに甘えた。
それを見て祥子さまは少し驚かれたようだった。
まだ、私と乃梨姉ちゃんをうまく見分けられないのだろう。

端から見ていて気付いたのだが、紅薔薇さまは、祥子さま、瞳子お姉さまとそれぞれ公平に
イチャイチャされる。
対して祥子さまと瞳子お姉さまは、おばあちゃんと孫というより従姉妹同士の関係のほうが
強いのか対等に言い合ったりされていた。
私は普段、紅薔薇さまから猫可愛がりされているので、そういう関係は少し新鮮に感じられた。

そろそろ夜も更けてきたので、交代で入浴タイムだ。当たり前のように年長者から入る。
実家では最年少の私が、一番風呂の権利を持っていた。というより、中学の頃から姉妹揃って
お父さんの後に入るのを嫌がったのだ。今回、赤の他人でもお姉さま方の後で全く抵抗がない。
むしろ、祥子さまの浸かられた湯なら美人になれそうな気すらする。
人数は多くても、三つも浴室があれば交代でもゆっくりできた。
感心したのは、浴室脱衣場から部屋へ向かう廊下もちゃんと暖房されていた事だ。
その事に気付いたのは、人間双六で邸内を回った時、驚くほど冷たい廊下もあったからだ。
それが無ければ今が真冬だという事を忘れていたかもしれない。
急な温度変化で倒れる人も多いというから、この家にはきっとご老人がおられるのだろう。

・・しかし、そんな私の推測は清子おばさまの次の言葉で、あっさりくつがえされた。
「どう?祐巳ちゃん今年は寒くなかったでしょう?」
「へ?」
・・どうやら、紅薔薇さまのための暖房だったらしい。でも、そんなに寒がりな方だったっけ?
ご本人も狐につままれたような顔をなされていると、祥子さまが補足説明なされた。
「母は、去年祐巳が寒いって言ってるのを立ち聞きしちゃったのよ」
だから、今年は廊下にも暖房が入るように改装したらしい。
「これは母のリベンジなの」
「?」まだ紅薔薇さまは釈然としない表情だった。すると黄薔薇さまが思いつかれた。
「あー、あれじゃない?すきま風が入るっていう」
「「あー」」
白薔薇さまと、そして何故か乃梨姉ちゃんが得心すると、三人は笑いだした。
紅薔薇さまは納得したようだったが、困ったような顔になり、そして瞳子お姉さまを見た。
どうやら何か誤解があったらしいが、自分の言葉が原因で結構な改装費用がかかったとすれば
恐縮するしかないだろう。祥子さまは妹のそんな心情を察したのか、
「おかげで、あの浴室がお祖父様の大のお気に入りになったのよ」とフォローされた。
私も思わず、うんうんと頷いていた。
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