スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • 2012/07/15/Sun 03:33:24
  • COMMENT:0
  • TRACKBACK:0
  • CATEGORY:未分類

空に向かって4

お弁当の時間も終わり、可南子が教室に戻ろうとしていると、廊下に日出実さんが待っていた。
内心、ドキッとした。彼女も親友と言ってよい関係だけれど、今回モデルの件は話していない。
自分の進路(しかも恐ろしく未確定な)にニュースバリューがあるとは、とても思えないが、
彼女は何かと言えば、自分に取材を仕掛けてくる。リリアンかわらばんの記事にしたがった。
思えば、初めに話した時、紅薔薇のつぼみの妹候補に見られていたので今でもそういう認識なのかもしれない。
「・・何か用?」
「やー久しぶりにゆっくり話がしたいなって」
そう言われては、断れなかった。
「・・可南子さん、最近変わったよね。休み時間にファッション雑誌とか読んでるし」
「・・私も一応、女子高生なんで」
本当は彼女にも相談したかった。記事にしないで、と言えば彼女は絶対かわらばんに載せない。
そういう信頼感があるので、逆に言えなくなった。友人に我慢を強いるような事はしたくなかった。
美幸さんや敦子さんに知られれば、記事にならなくても、それこそあっという間に学年中に知れ渡るだろうに。
「それだけじゃなく、可南子さん綺麗になった」
もしかして好きな人でもできた?と聞かれて可南子は返答に窮した。
以前ほど男性に嫌悪感を持っているわけではないが、かといって興味を持つほどでもない。
この友人はその辺り、よく承知しているので「好きな人」の性別は限定されないのだろう。
実際、一瞬スタ祐巳さまの顔が浮かんだので頬が熱くなった。
「・・やっぱりそうなの?ね、ね、どんな子?」
「え?」
どうやら「好きな人」というのは「妹にしたい子」という意味だったらしい。
そう言えば・・
「私の事より、聞いているわよ。新聞部のニューフェイスの事」
攻守の立場を替えて、ごまかす事にした。
「えー、可南子さんまで知っているの?あ、うん、まあいい子なんだけどね。編集方針で意見が対立しちゃって・・」
・・堰をきったように語りだした。いつも人に聞くばかりで、たまには人から聞かれたかったのかもしれない。
「ちょっと待って」可南子が遮ると、少しさびしそうな顔になった。
「もう昼休み終わるから、続きは放課後にね」・・徹底的に付き合う事にした。
おかげで、レッスンには遅刻してしまいスタ祐巳さまに叱られてしまったが可南子は満足だった。
友人の悩み事の相談に乗っていましたと説明すると、スタ祐巳さまは「しょうがない子ね」と言って、
優しい目を向けてくれたから。

スポンサーサイト

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL
URL
PASS (削除時に必要)
SECRET 管理者にだけ表示を許可する
COMMENT&
DECORATION

TRACKBACK

トラックバック

http://durianbase.blog99.fc2.com/tb.php/48-8a84f227

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。