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  • 2016/07/31/Sun 23:55:29
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当選!

「お姉さま!やりました!当選されましたよっ!」
志摩子は思わず受話器から耳を遠ざけた。
妹からの電話は総じてハイテンションなことが多いが、今回は異常だ。
「乃梨子落ち着いて。そんな大声出さなくてもちゃんと聴こえているから」
……お風呂上がりにかかってきたのだが、こんな夜中に何事だろうと一瞬不安になった。
けれどどうやら悪い知らせではないらしい。
それなら妹の声を聞けることは志摩子にとって幸せだった。
「……それでいったい誰が当選したの?」
「そりゃあ、もちろん百合子さんですよ!」
「……」
(百合子さまではなくて百合子さんと呼ぶからには二年生なのかしら?)
あいにくぱっと顔が思い浮かぶ生徒はいなかった。
志摩子は二年生には、そんなに顔が広くなかった。かといって三年生でも該当する人物はいなかった。
(一年生なのかしら?)
「えーと、どこの百合子さん?」
クラブの部長選挙かなにかだろうか?まさか山百合会会長選挙ではないだろう。
「え?今はまだ自民党所属なんじゃないかな」
「……ああ、都知事選の話ね……」
志摩子は脱力して膝をつきそうになった。
(わざわざ電話をかけてくるほどの事?)
はっもしや、あの方はリリアンのOGなの?
「違いますよ」あっさり否定された。
「だって、すごいじゃないですか。この東京の首長が女性なんですよ」
ああ、たしかに乃梨子は女性の社会進出には積極的な考え方を持っていた。
「このぶんだと、女性首相も遠からず誕生するんじゃないですか」
「そうね、乃梨子も目指してみたら?」あながち冗談でもなかった。
「エー私なんか無理ですよう。でも聞くところによると蓉子さまならいけそうですよね」
「あの方なら名宰相になれそうねえ」
「そしたら民法改正してもらって……」
「は?」
「同性婚も可能になったりして……えへへ」
「……」
「あ、そういえばお姉さまは誰に投票したんですか?」
「わ、私はまだ18歳になってないのよ(汗)?でも私のお姉さまなら百合子さまに入れたと思うわ」
「あー……まあそうでしょうね(ガチ百合だけに)」
「ねえ乃梨子、私、すごく不安なんだけど…このSS、オチはあるの?」
「いいんですよ。オチないからこそ当選なんですから!」

  おしまい
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